【NYの暮らし】精神科医のキャリアを中断、妊娠7ヶ月でフランスから渡米

NYの暮らし
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ニューヨークに住んでる人ってどんな人たち?
バリバリ起業家、夢のために頑張る人、自立した女性?

それだけじゃ無い。

安定した生活を選ぶ人、仕事でストレスだらけのサラリーマン、イヤイヤ期の子供を抱える専業主婦 etc… 

いろんな人がいるのはどこだって一緒。

ニューヨーカーの飾らない暮らしや、仕事への思いや夢など、ありのままの姿を追ってみたいと思い、この連載【NYの暮らし】を始めることにしました。

ニューヨークから、色んな生き方をご紹介させて頂きたいと思っています。

NYで初出産 元精神科医のフランス人女性 S さん

初回にご協力頂いたのは、私の大切なママ友 フランス人のSさんです。

彼女は旦那さんの仕事の関係で、2016年2月、妊娠7ヶ月の時にフランスからニューヨークに引っ越して来ました。

フランスでは精神科医として活躍するも、妊娠・渡米を機に仕事を退職。

今はブルックリンのアパートで、専業主婦として、もうすぐ2歳になる息子さんの育児中。
今年の夏には家族でフランスに本帰国予定です。

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大都会、異なる言語、初めての出産

ー妊娠中にNYに引っ越して来たなんて大変でしたよね?

S:はい、初めての出産、大都会での暮らし、違う言語での生活と、大きな変化が一度に訪れてきてとにかく生活に慣れることが大変でした。

また、困ったのは産婦人科で英語で質問や説明をすること。NYでの初検診では、全ての質問を英語で紙に書き、気合い十分で用意したのに、いざ病院に行くとナースの言ってることが全然理解出来なく、結局何も質問できずに帰ってきてしまった。特に問題が無かったので大丈夫だったけど、反省して、それ以降はきちんと分からないことは聞くように頑張りました。

Sさんが住むブルックリンのアパートメント

ーNYで子育てをする上で、良いことと悪いことはありますか?

S:NYにはパリに比べて大きな公園がたくさんあることが良いと思う。パリは街の角にちょっとしたオープンスペースのようなものはあるけど、それほど広くないから、いつも子供で溢れていてあまりのびのびできない。

あとは、NYの人は子連れの母親に優しく、みんな助けてくれる。フランスでは帰省した時にしか子連れで歩いてないので分からないけど、妊娠中の時は、みんなあまりフレンドリーじゃなかったような…

悪いことは、デイケア(保育サービス)が高額なこと。あとは、NON-GMO食品(遺伝子組み換えでない食品)など、子供のために安全な食べ物を探すのが難しいことかな。

料理上手なSさんの手作りニョッキ。

 

ー今年フランスに本帰国されるということですが、NYを離れるのは寂しいですか?

S:とても。でもバケーションで戻ってきたいと思っているのでそれは楽しみ。いつも思うことだけど、やり直せるなら妊娠する前にNYに来ていたかった。NYで子育てをするのも色々な経験ができて楽しいけれど、子供がいなければもっと違う楽しみ方があったのになと少し残念  笑

 

Sさんとその息子さん

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前職は精神科医として子どもと親の心のサポート

ーフランスではどんなお仕事をしていたんですか?

S:渡米前は、精神科医として病院で働き、子供や親の心のサポートをしてきました。

ーなぜ精神科医の仕事を目指そうと思ったのですか?

S:学生の頃にフロイトのことを学び、精神学に興味を持ったのがきっかけ。また、子供のために働ける仕事がしたいなと思っていたので、それが実現できるこの道に進むことを決めました。大学進学、博士号をとり、インターンシップをして、7年かけてようやくこの職を手にしました。

ーこの仕事の好きなことは?

S:チームとして働くのがとても楽しい。ひとりの患者さんを助けるのに、他のドクターや、スピーチセラピスト、エデュケーター、ソーシャルワーカーなどあらゆる分野のスペシャリストと協力することが必要なんだけど、なかでも、精神科医はチームのディレクターのような役割で、決断を下す重要な存在。それぞれ全く違う見解からでたアイディアを上手く組み合わせて、ピタッとベストなソリューションを見つけてあげられた時はとてもやりがいを感じます。彼らと一緒に働くと、いろんな考え方が身につくのも面白いです。

ー辛いことや嫌なこと、大変だったことは?

S:うーん、嫌なことは特に無かったけど、患者さんが助けを求めて病院に来たのに、私たちの意見を耳にしてくれず、変わろうとしてくれない時は少し大変です。

リビングルームにはいつも花が飾られています

 

ー旦那さんのキャリアのため、また出産のために仕事をやめなければいけなかったことについてどう感じていますか?
S:息抜きできる良い機会だと思ったし、出産後は自分の赤ちゃんと時間を過ごしたかったので、実はとても嬉しかったんです。でも、そろそろ子育て以外に頭を使って働き出したいと思ってますけど 笑

ー仕事で母親と子供のサポートをされていましたが、実際に自分の子供を育ててみてどうでした?
S:仕事の経験が自分の子育てにも活きていると思う。赤ちゃんの成長と行動については詳しく知っているから、そのおかげで少し子育てが楽になったというのはあるかな。でも、私も他のお母さんと同じように、息子のことで頭を悩ませることはもちろんあります。

息子さんのお気に入りのぬいぐるみ

 

今後のキャリアプラン

ーフランスに戻ってからのキャリアプランは?

S:また精神科医として職を探す予定。この業界は、良い条件の求人募集は、どこにも掲載されず人からの紹介でないともらえないから、コネクションが重要。 なのでフランスに戻ってからは、まずどんな条件の仕事でも受けるつもりだけど、そこから人脈を作り、次に繋げていきたい。

ーでは将来的にずっと精神科医のお仕事を続けていくんですね。

S:実は、将来的にはデイケア(保育園)を運営するのが夢で、特に障害のある子供たちをサポートしたいと思っています精神科医になるための勉強を始めてから、こどもの社会性の発達について強い興味を持ちました。こどもは小さい時から、他の子達と過ごすことが、コミュニケーション能力や心の発達においてとても大切。特に障害のあるこどもにとっては、1歳になるまでにそういった機会を持たせ始めることが重要になってくるんです。私が持つ経験を活かして、心や体に障害のある子どもたちのために手助けをしてあげるのが夢です。いつ現実できるかはまだ分からないんですけどね。

          

Sさん、ありがとうございました!

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